2025年8月9日。曇り。涼しい。夕方より雨模様。
昨日は終日移動で疲れたこともあり寝坊。8時頃に電話が鳴り飛び起きた。ここのところお手伝いしている田んぼにウリボーが入っているという問題が続いていたけれど、まだ大きな被害には至っていなかった。ところが残念なことに中で暴れまわったようで…心が折れそうな状態になっているのでなんとかせねばと、そういう大変な電話。すぐに作業着に着替えて現場へ。
酒米を育てている田が特にひどかった。酒米は今月末には稲刈りなので、もうあと少しで収穫という頃合い。それが沢山倒されひどい状態になっていた。そこへ雀までやってきて実った米を食べているもので…かなり収量も減ることだろう。別に猪も雀も一生懸命暮らしているだけなので誰も悪くはないし怒る気もしないけれど、たくさん汗を流した分どうしても哀しくなる。かといって何もしないというわけにもいかず、近くに設置した箱罠に沢山米糠を入れ、付近にも米糠を置き、罠へ誘導するように仕掛けてみる。まぁ、ここへ箱罠を移動してからかなり警戒している様子で、全く近寄った形跡がない。故に即効性は期待できない。
一旦帰宅し少し休んだ後、くくり罠をかなり久しぶりに出してきて、仕掛けるための道具を揃え現場へ。猪の痕跡を追い、出入りしている山の斜面へ防獣柵の扉をあけて入った。
予想通り、防獣柵から一歩入ると彼らの痕跡を沢山見つけることができた。ウリボーだけではなく親の痕跡も見つけた。あちこちの木で身体をこすっている。足跡もたくさん。そして、防獣柵に穴をあけて出入りしている場所も見つけた。これも修理せねばだけれど材料を調達してもらわねば。
頻繁に歩いている道も見つけた。なかなか根付にする木がなかったり、あっても防獣柵に近かったりと良い場所がないけれど、2箇所いい場所を見つけたのでくくり罠を設置。今年は猟を休むつもりでいたけれど切羽詰まったのかはじめてしまった。ただ、静かに獣道を追っていく作業はとても楽しくて胸が踊った。刃物類含め、道具を一通り整えメンテナンスしておかねばなぁ。
16時半頃には田んぼに戻り、手伝っている田んぼで稗がやたら生えてしまった田の稗取りを19時頃まで行った。そしたら稲の上に稲を使って巣をつくる鳥がいるらしく…
丸く作られた巣がかわいいけれど、こういうのがいくつもあって…これまた収量が減るではないかと報告。そしたら「かわいそうだから、そのまま置いといてやってーな」と言われた。猪に荒らされても、稗がたくさん生えても、鳥に巣を作られても、「動物がやったことでねーか」「草がたくさん生えて困っちゃったなぁ」「かわいそう」などなどの言葉漏れる緩いところ、好きだなぁ素敵だなぁ。ちなみに猪の被害がこれ以上酷くなる可能性も高く、「そうなったら本当に心が折れてしまうがな」と僕が言うと、「そん時は見んようにしたらええんだ」と笑って仰った。自然相手だもん。どうしようもないことだって多々起こる。
我が家の田、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」っぽくなってきた。