2024年6月9日 南風が強い。
真弓さんが三重県の松阪でライブということで、朝一番で簡単なお弁当を用意し竹野駅へ送迎。今日は終日昨日の続きで、夏の海の仕事(スノーケル)の水上安全研修。
午前中は座学。阪神間の大きな海水浴場で活躍されているライフセーバーの方々から学ぶ。人の生死に関わる現場で実際に動いている人の言葉は、目が覚める説得力がある。「この国は民を守ってくれませんよ!」のひとことにゾクッとした。同じように感じてはいるけれど、やはり現場で覚悟を決めて汗を流している人の目と言葉は違う。
「レモンをかじったことがない人には、レモンをかじった時のあの感じは分からない。これが体験。体験しなければ何も分からないし、体験が人をつくっていく。体験がとにかく大事。海で貝を採って食べてみるといったことも大事な体験なのに、この国は採るな食べるな…一体どうなっているんですか!?」 という言葉も天晴れだった。
現場的な、実際に怪我をした時の応急処置も興味深かった。胸骨圧迫、人工呼吸に関しても別で研修を受けて分かったつもりになっていたけれど、胸骨圧迫するとどのくらい血液が送られて…などなど理解していなかったことが随所にあり夢中になって聞いた。記憶が追いついていないので、もう一度調べ直して記憶したい。なにより、どう調べれば良いかは把握できたので、これは大きい。
尚、少し前の流行病騒動の影響で、今もまだ人工呼吸は訓練すらできない状態。でも、有事の際は人工呼吸しないと特に子どもの命は救えないとのこと。この現実に目頭が震えた。
すり傷や切り傷の際、患部はしっかり洗い湿らせた状態のまま被覆材で覆うと、体内の傷を治す細胞の力を生かすことができるとのこと。これまでは消毒消毒だったけれど、必要なモノまで殺してしまうし、一種類の雑菌だけが増殖してしまったりすることも多々あるので、消毒はとにかく良くないと。これは知っていたけれど理解が深まった。そして少し前までの…あちこちで消毒消毒させられた悪夢のような日々、あれやっぱり間違ってたよね免疫力下がるよね。
座学だけでもう学び多すぎて脳内が大変だったけれど、午後からは現場での訓練。
倒れている人をどうやって運ぶか。人って重いすごく重い。「こうやって体を密着させて…」などなどコツを教わるが、人が相手となると無意識に気を使ってしまって上手にできない。同じ体重でも、鹿や猪ならえいやーと運ぶ自身があるんだが。怪我の応急処置などもやってみるが、なかなか難しい。そもそも痛がっている人の痛い部分に触れるって、経験値が低いよなぁ。
海に入っての訓練。ウエットスーツを着用した状態で潜る訓練。腰に浮力分の重りを巻いていたら楽勝だけれど、重りなしでの訓練。できるけれどなかなかキツい。最後は、行方不明者が出て急いで捜索せねばならない状況で、他の問題も同時多発的に発生しチームで対処するという訓練。
すごく勉強になったし、どういうわけかこんなに素晴らしい訓練を受けることができる境遇が有難い。これも大切な体験、経験。
ただ、めちゃくちゃ疲れた。帰宅後、猫たちの分含め料理し食べ終わったら、気を失うような睡魔がやってきた。